しばらくお休みでしたが2008/05/08 21:35:46

今年にはいり、この抄読会はお休みでしたが、わたしの抄読会は逆にもりあがり、近年になく多くの文献を読みました。わたしの作品もじつにしばらくぶりに文献となりました。10年前とちがうのは、Internetで多くの文献を大学の図書館にいかないでも、容易にみることができるということです。医療崩壊が進んでいる現在でも多くの学術文献をパソコン画面に向かうだけでとりだせるようになったことは、画期的なことです。わたしが医者になったころにはコピーが普及して文献を図書館で読んで書き写すとい無駄なことがなくなっていましたが、現在はすべてネットからとりだすことが出来て、大学にいなくても相応な知識を得ることが可能になりました。あとは目的とやる気だけです。

パーキンソン病2008/05/18 18:27:06

Heiko Braak, MD and Kelly Del Tredici, MD, PhD
NEUROLOGY 2008;70:1916-1925
Special Articles
Invited Article: Nervous system pathology in sporadic Parkinson disease

Parkinson病で、Braak仮説というのがきわめてhotな話題になっています。これはそのBraak自身によるreview最新版。必読。医学のあゆみの
225巻5号
ここまでわかったパーキンソン病研究
5月第1土曜特集
も購入して参考にしていますが、驚きの記述の山。Acta Neuropathologicaの最新のParkinson特集号をラッキーにもonline版を全部downしてありますが、これがこのBraak仮説の検討でした。全部を熟読するのは時間がかかりそうです。ALSといい、Parkinsonといい、遺伝子でなく病理学から病気の本態へアプローチできるのはすばらしいことです。シヌクレイノパチーsynucleinopathyとよく聞く名前について興味を持って学習していればわかる問題でした。

パーキンソン病も昔習った教科書的記述とはずいぶん違った病気のようです。脳外科のパーキンソンの症状をとる手術、治療がありますが、それはその場限りで病気の進行とは何の関係もない。これも全身病だ。

Parkinson病22008/05/21 11:54:55

Connie Marras, MD, PhD and Anthony Lang, MD
NEUROLOGY 2008;70:1996-2003
Special Article
Invited Article: Changing concepts in Parkinson disease
Moving beyond the Decade of the Brain

2号続けてParkinsonの特集。
Abstract
Recent years have seen major changes in our understanding of Parkinson disease (PD), challenging conventional wisdom, much of which was established during the Decade of the Brain. In this article, we highlight important changes in our understanding of PD in six general categories: definition, etiology, pathology, pathogenesis, clinical features, and therapeutics.

今回順番がParkinsonの番になって学習しているだけですが、教科書を完全にかきかえないといけない状況になっています。特にParkinsonになっていない段階のParkinsonがいるというのは驚きです。完成したParkinsonを多くみる機会がありますが、ただ消耗しているわけではないのですね。

Black dots2008/05/24 19:10:22

Fig.1
Cordonnier C et al: Spontaneous brain microbleeds: sytemic review, subgroup analysis and standards for study design and reporting. Brain 130,1988-2003, 2007

brain microbleeds(BMBs)

結論は
The methodological quality of the lliterature on BMBs is generally poor.
BMBs are more frequent in peaple with cerebrovascular diseases than so-called 'healthy' adults.
BMBs are more frequent in ICH than in ischemic stroke.
The prevalence of BMBs is higher in recurrent than firstever stroke.
hypertension, radiological lacunaes and leucoaraiosis appear to be robust associations with BMBs.
Firm conclusions about the diagnositic utility of BMBs and their influence on prognosis and the effects of treatment are not possible, but these are the major priorities for future studies, which must be well-designed.

過去の無数のBMBの論文をreviewして問題点をあげている。一番感心したのは, Fig.1 であげているblack dotsの定義の問題です。図のAは典型的ですが、後頭葉に普通の出血のあとがあります。BにはおおきなCTで石灰化になるblack dotがあり、CDではまぎらわしい正常で黒くなるglobus pallidusとflow voidをしめしています。cavernous malformation Zabramski type VIも同じような像になります(わたしは大きいのはこっちにはいるとおもいますが、)MRだけでみているので組織証明は困難です。出血梗塞、ラクナ梗塞に伴う出血もblack dotsと同じようにうつります。日常MRをみているものとしては、いくらでもこういう画像をみるわけで、これでその意味をいうには、厖大な症例にfollow upが必要で今の日本の医療環境ではむりでしょう。わたしがみていた症例も散逸してしまった。しかしその経験がいまに生きるわけだが。
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